現在アパレル業界で活躍されている方や、業界未経験の方の中にはハイブランドアパレル企業への転職をお考えの方もいらっしゃると思います。
では、ハイブランドなアパレル企業での働き方にはどのようなものがあり、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか？
ここでは、ハイブランドのアパレルショップに転職する際に必要な情報を解説していきます。
ハイブランドの経営の違い
ハイブランドのアパレルショップには、二つの経営方法があります。一つは直営店、もう一つは販売代行会社です。
ここでは、この二つの経営方法のショップの違いについて解説していきます。
直営
直営店はレギュラーチェーン、プロパー店とも呼ばれ、百貨店の中や路面店に店舗があることがほとんどです。
この直営店の場合には、スタッフもそのブランドの従業員です。
この直営店の一つに旗艦店（きかんてん）、フラッグショップと呼ばれるものがあります。これは直営店の中でも品ぞろえが多く、店舗の規模も非常に大きいことが特徴です。
旗艦店は、大都市の一等地などのお客様が多く集まる場所に存在するのが一般的です。そのため、売り上げ金額も大きくなります。
お客様が多く集まる立地の店舗で商品を販売することで、ブランドイメージをお客様に発信しやすい店舗となっています。
ハイブランドの場合は、表参道や銀座など日本を代表する好立地な場所に展開されることが多いのが特徴です。
販売代行会社
販売代行会社とは、ハイブランドの基本方針やブランドイメージを十分理解したうえで店舗の運営に関するすべての業務を代行する会社のことです。
この販売代行会社が運営する店舗は、独自に確立した高いレベルの接客や待遇、売り上げを伸ばすためのノウハウを利用しています。
販売代行会社が展開する店舗は日本全国に及び、商品とサービスを提供できることが特徴です。
ラグジュアリーブランドへ転職の2つの種類
ラグジュアリーブランドへ転職するには2つの方法があります。その2つとは正社員としての転職と、派遣社員としての転職です。
ここでは、この2つの転職方法の違いを解説していきます。
正社員として転職
正社員としてハイブランドのアパレル業界に転職するには、まず未経験では難しいのが現状です。
まず、正社員の求人数が一般のアパレルに比べて少ないのが理由の一つです。さらに、未経験者がハイブランドに正社員として転職することは難しいでしょう。
未経験者がハイブランドに就職できる方法としては、大卒後の新卒採用が一般的です。
ハイブランドへの転職に成功している人は、ほとんどの場合セレクトショップなどの店長の経験があったり、販売員の経験が3年以上あるベテランの人がほとんどだったりです。
しかし、直営店への正社員としての転職はさらに狭き門なので、まずは販売代行会社への転職を目指し、ハイブランドに対する知識を深めてから正社員への転職にチャレンジすることをお勧めします。
派遣社員として転職
ハイブランドへ転職するもう一つの方法に、派遣社員として転職するという方法があります。
派遣社員のイメージには、長期就業につながらないといった点がありますが、派遣社員でキャリアを積んで正社員へのステップアップを目指すという方法もあります。
ただ、派遣社員は最初から高い給料を貰えるのが、魅力的です。
たとえば、派遣社員の場合最初から時給1,400円以上で働けます。以下は派遣社員として、時給1,500円で働いたときの給与明細です。
アパレル未経験でも、手取り24万円弱貰えます。正社員とほとんどかわらないか、それ以上貰えます。
ハイブランドで派遣社員として働いた場合には、正社員ほど難易度が高い仕事をせずに済み、アルバイトよりは高い給料をもらうことができます。
ハイブランドのキャリアも積めますし、高い給料が最初から貰えるのが派遣社員の魅力です。
ラグジュアリーブランドへの転職のメリット
ラグジュアリーブランドに転職できれば、一般的なアパレル会社で働く場合に比べていくつかのメリットがあります。
ここではラグジュアリーブランドへ転職するメリットについて紹介していきます。
基本給が高い
ハイブランドの年収は大体300万円から500万円程度です。給与に大きな差があるのは、販売か本社勤務かによって給料に違いがあるためです。
販売職に限って言えば、年収は250万円から500万円程度となり、一般的なアパレル業界の給与水準よりも高くなっています。
ラグジュアリーブランドではない一般的なアパレル企業では、店長職であっても年収500万円程度に届かないことがほとんどなので、ラグジュアリーブランドの給与水準の高さがお判りいただけると思います。
インセンティブがある
ラグジュアリーブランドの給与水準が一般的なアパレル企業より高いことは前述しました。
その高い基本給と合わせて、売り上げに応じてインセンティブ、いわゆる歩合給が付くことが多いのが、ラグジュアリーブランドの特徴です。
このインセンティブ制度を活用して、中には年収1,000万円を稼ぎだすカリスマ販売員も存在します。
販売員で手取り30万円もらえる
とにかくラグジュアリーブランドは一般的なアパレル企業に比べて高い給料をもらうことができます。
ラグジュアリーブランドの販売員の年収は250万円以上であることは前述しましたが、インセンティブ制度があるため、販売員であっても月給30万円をもらうことも十分に可能です。
接客能力が身につく
ラグジュアリーグランドでは、接客のマナーを厳しく指導されます。
例えばお客様の鏡に映りこまない位置に立つ、言葉遣いは丁寧に、身だしなみは綺麗に整えるなどです。
このように接客のマナーや技術を徹底的に指導されるため、高い接客能力を身につけることができます。
ラグジュアリーブランドの転職のデメリット
ラグジュアリーブランドに転職する場合には、デメリットもあります。ここではそのデメリットについて解説していきます。
接客する時間が長い
来店されるお客様は、時間をかけて丁寧に商品を選ぶ方がほとんどです。そのお客様について商品やその着こなしなどを提案するため、自ずと接客時間は長くなります。
その間にお客様を退屈させないよう、商品に関する知識などを深めておく必要があります。
ファストファッションのように、短時間の接客で商品が売れるわけではないということが、ラグジュアリーブランドのデメリットであるといえます。
平日は暇な時間が多い
ラグジュアリーブランドは、平日に来店されるお客様に人数が、土日に来店されるお客様の人数に比べて少ない点が特徴です。
そのため、平日は暇な時間が多く時間を持て余してしまうことがあるかもしれません。
しかし、そのような暇な時間を商品に関する知識や素材の特徴など、勉強に充てることができれば、大きなデメリットであるとは言えないでしょう。
個人売りがあるとプレッシャー
ラグジュアリーブランドの場合、ブランドや店舗によっては個人売りという個人に対して求められる売り上げノルマが設定される場合があります。
このノルマが達成できないと人事評価に影響が出て、翌年の昇給に響くこともあるため、この個人売りをプレッシャーに感じる販売員も少なくありません。
服を買うと高い
ラグジュアリーブランドによっては、販売員も自社ブランドの服を着ることが要求される場合があります。
そのような場合、大抵社員割引があるのですが、それでも衣装代が高額になることは避けられません。
しかもシーズンごとにトレンドに沿ったアイテムを着用しなければいけないので、この出費はかなりの金額に登ることも考えらえられます。
ラグジュアリーブランドに転職で有利なスキル
ラグジュアリーブランドに転職する場合には、有利に働くスキルが存在します。ここでは、そのような転職に役立つスキルを解説していきます。
コミュニケーション能力
まず一番に重要なのが、コミュニケーション能力です。
お客様が何を求めて来店されているか、お客様との会話の中からお客様のニーズをくみ取り、商品の提案を行うためには、高いコミュニケーション能力が必要とされます。
ですので、前職が接客業の方やコミュニケーション能力が高い方は、ラグジュアリーブランドへの転職が有利になります。
接客のマナー
言葉遣いはもちろん、物腰の柔らかさや接客の基本的なマナーを習得している人も、ラグジュアリーブランドへの転職が有利になります。
ラグジュアリーブランドでは、一般の接客業よりさらに上質な接客サービスが要求されます。
しかし、基本の接客技術を習得している人にとってはさらに上質な接客技術を習得することも、さほど難しいことではないでしょう。
語学力（英語・中国）
外国人訪日客、いわゆるインバウンドの増加によって、ラグジュアリーブランドのお客様の中にも外国人の方が増えてきています。
それに伴い販売員にも語学力が求められる時代になってきました。ですので、英語や中国語のスキルがある人は、ラグジュアリーブランドに転職しやすいといえます。
ハイブランドの転職のポイント
ここでは、ハイブランドに転職する場合に注意するべきポイントについて解説していきます。
身だしなみに気をつける
面接に赴く際には、必ずきちんと身だしなみを整えておきましょう。好印象を耐えるためには、転職を希望するハイブランドのアイテムを身につけることをお勧めします。
そうすることで、入社を希望するブランドへの「愛」を感じ取ってもらうことができるからです。これは小物類でも良いでしょう。
さらに清潔感のある服装、爽やかな印象を与えやすいまとめ髪、高級ブランドのイメージを意識したメイクで面接に臨みましょう。
多くの求人を比較する
ハイブランドへの転職といっても、正社員か派遣か、直営店か販売代行会社かといった点で、働く場合の給与などの条件が異なってきます。
なるべく良い条件で転職するためにも、多くの求人を比較し、自分の希望に沿った条件での転職ができるようにしましょう。
キャリアアップを目指すなら正社員
一般的にハイブランドへの転職は販売員からのスタートは多いのですが、派遣社員として就職した場合、キャリアアップを目指すことはほとんど不可能であるといえます。
ですので、販売員から店長などの職にキャリアアップを目指すなら、正社員での転職を目指しましょう。
アパレル転職エージェントを利用しよう
アパレル転職エージェントとは、履歴書などの書類の添削から面接の対策、日程調整から入社後のフォローまで、転職に関する事柄において幅広いフォローをしてもらうことができるエージェントです。
このようなサービスは基本的に無料で提供されます。
アパレル転職エージェントに登録すると、まずエージェントとの面談が行われ、転職希望者の希望条件などのヒアリングが行われます。
そしてその希望条件に合った求人を紹介してもらうことができるのです。
このように希望に沿った転職先を紹介してもらえるため、自分で転職先を探すよりもエージェントを利用したほうがかなり効率的に自分の希望に沿った転職先を見つけることができます。
このエージェントを利用して内定を獲得した後にも、給与や入社日の決定などはエージェントが企業側と交渉してくれます。
このように、アパレル転職エージェントを利用することにより、より有利な条件で転職することができるため、ハイブランドへの転職を行う際にはエージェントを上手に利用するようにしましょう。
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