パキスタンにあるモヘンジョダロと言う場所をご存知ですか?
モヘンジョダロは、インダス文明最大の都市でもあり、ユネスコ世界遺産にも登録されているとても貴重な遺跡なんですよ。
また、モヘンジョダロは、古代4大文明(メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明)の中でも最も謎が多い遺跡として有名です。
今回は、そんな謎多い「モヘンジョダロ」について紹介しようと思います。歴史の奥深さを記事越しに味わってくださいね。
モヘンジョダロとは?
モヘンジョダロとは、パキスタン南部に位置する古代遺跡のことです。インダス文明の中で最大級の都市とも言われ、世界文化遺産にも登録されている貴重な遺跡になります。
また、モヘンジョダロは、現地の言葉で「死の丘」と言う意味で、学者が調査するまでは、現地住民は恐れて近寄らない場所だったそうです。
モヘンジョダロの歴史を教えて!
モヘンジョダロの歴史はとても古く、紀元前2500~1800年に栄えていた都市と言われています。インダス文明の中でも最大都市とされ、当時は約4万人近くが暮らす大規模都市でした。
モヘンジョダロから土器や土偶、精巧な装飾品が多く発見されており、生活は豊かだと推測されています。しかし、その後の歴史は長くなく短期間で衰退したと言われ謎が多く残る都市として憶測が絶えないそうです。
現在の調査では、「大規模な洪水によって衰退、消滅していったのでは?」と考えられています。
また、「モヘンジョダロ」という呼び名は現在の廃墟としての名前であり、正式な名前ではありません。
インダス文字が解読できず、未だに解明できていないそうです。まさに、「謎の遺跡」と言えますね!
モヘンジョダロは謎に包まれた古代遺跡って本当?
モヘンジョダロは、多くの学者が研究をしていますが、未だに解明するヒントすら見つかっていない謎の遺跡です。
ここでは、そんなモヘンジョダロの謎について紹介していこうと思います。
精密に考えられた都市設計と生活設備
モヘンジョダロは、「最初から精密に都市が計画されていたのでは?」と思うほど精密に都市設計されており、大きく分けて次のようになっていたそうです。
- 神官たちが住んでいたと言われる地区
- 一般人の方が生活していた地区
また、都市の中では直角の交差点や直線の道路、生活に大事な水道設備や排水設備なども充実しており、さらに公衆の浴場や浴室なども見つかっているようです。
このような、高度な技術が昔にあるなんて驚きですよね!
今ではあたり前のような設備でも、当時でここまで考えられた都市は未だにないのではないでしょうか。
理想的で平和な都市
現在でも世界各国にいるように天皇陛下、王子、皇帝といった権力をもった方はどの時代や国にもいるものですよね?
ただ、モヘンジョダロは「このような権力者がいなかったのでは?」と推測されています。その理由とは、権力の象徴である王宮や神殿といった権力を象徴する建物が一切見つかっていないからです。
そのため、モヘンジョダロでは権力争いや政権争いなどがなく、みんなが平等で平和な生活を送っていたと言われています。
争いが絶えない現代でも、モヘンジョダロの生活を見習ってもらいたいものですね。(笑)
未だに謎に包まれているインダス文字
歴史の授業で一度は、インダス文字を聞いたことがありますよね。インダス文字は、未だに解読できていない文字の一つです。
モヘンジョダロからは、そんな謎多いインダス文字の描かれた土器や陶器などが多く発見されえています。
そのため、インダス文字が解読されない今では、モヘンジョダロの歴史を解明することができずモヘンジョダロ謎は深まるばかりですね。
原因不明の突然の消滅
先ほどもお伝えしましたが、モヘンジョダロは約4万人もの人々が生活していた大きな都市です。しかし、その大都市であるモヘンジョダロは突然消滅したと言われています。
消滅した原因には、さまざまな憶測がありますが最近の研究では、「大規模の洪水によって消滅したのではないか?」と考えられています。
いくら文明などが進んでいても、自然の力には勝てないと言うことですね!
モヘンジョダロ遺跡の見どころは?
これまで解説を見てきて、「謎の多いモヘンジョダロ遺跡にぜひ行って見たい!」と思った方も多いのではないでしょか?また、歴史が好きな方であれば興味が沸いてきますよね!
そこでここでは、モヘンジョダロ遺跡に行った際、絶対見ておきたい場所やスポットをお伝えしていきます。
モヘンジョダロの展望台 ストゥーパ
モヘンジョダロの発見のきっかけにもなったこの「ストゥーパ」といわれる建物です。
ストゥーパは、インダス文明の遺跡の後に建設されたとされるもので、周りと比べ少し高い位置に建設されています。
高さは約15mあるので、現在では遺跡全体を見ることができる展望台の役割をしています。
(上空から見たストゥーパ)
モヘンジョダロへ行った際は、最初にストゥーパに行き、遺跡全体がどのような構造になっているか確認してみるのがおすすめですよ。
沐浴場跡
沐浴場とは、体を水で潔めることをいい、現在でいうと「お風呂」の役割をしていた場所と考えられています。
モヘンジョダロの住人はとても清潔好きだったらしく、沐浴場といった大浴場や家の風呂に定期的に入っていたようですよ!
また、この沐浴場は儀式や祭典などでも使用したと考えられていますが、その説は未だ謎のままです。
地上に飛び出している井戸
モヘンジョダロを語る上で、外すことができないのがこちらの地上に飛び出している井戸になります!
まるで煙突のような形をしているこちらの遺跡は、なんと井戸になるんですね。
ぱっと見ただけでも何となく不思議なのがわかりますが、1番不可解なのは、この井戸とその周辺の住宅跡をよく調べてみると、数世紀の年代差があることが判明しているんです。
つまり、この井戸が作られた当初は、家または道路が土の中に埋まっていたことになるんですよ。
何層もの遺跡が重なりあっていることで有名なモヘンジョダロですが、見れば見るほど謎は深まるばかりです。
学校の跡地
先ほどご紹介した展望台「ストゥーパ」のちょうど真下にある区域が、こちらの学校の跡地になります。
なぜ学校の跡地だと思われているのかというと、石のペンやインクの壺が発見されていることからなんです。
遺跡を見ていると、今では信じられないような技術がこの時代にあったことも謎ですが、子供たちを教育する学校があったのもすごいですよね。
L地区
L地区では、武器が数多く発見されました。
この武器を見ても、こちらの地区は軍人がいたのではないかと予想されます。このようなことからも、L地区は軍人地区とも呼ばれているんですね!
さらにこのL地区には、大きな建物の遺跡も存在します。この建物が何であったかはっきりとは判明していませんが、今は集会堂なんて呼ばれていますよ。
市街地区
住居地区であったことが予想されるこちらの市街地区は、主に次の3つの地区に分かれています。
- HR地区
- VS地区
- DK地区
このように市街区は3つの地区に分けられ、その場所によって生活スタイルが異なっていたようですよ。それでは、それぞれの地域がどのように使われていたのか見ていきましょう。
HR地区
HR地区と呼ばれる区域は、庶民や農民の住居地区だったことが予想されています。
家の中が、いったいどのような間取りになっていたのかというと、標準家庭が台所、浴室、その他に部屋が2つといった感じです。
井戸がある家もかなり発見されているので、「住みやすいような工夫がしっかりと施されていたのだなぁ!」という印象を受けますね!
さらに井戸には、組み上げるために使用したと思われるロープの跡が残っているんですよ。
城砦部のように特徴のある建物はありませんが、4000年前の人たちがどのような暮らしをしていたのか想像することができ、とても興味深いです。
そして1番驚いたのは、メソポタミアで神殿のような特別な建物に使われていた焼煉瓦が一般的な家屋に使用されていたことです。
大きさが4 : 2 : 1と規格化されていて、焼煉瓦に関しても台形に規格化されていたのだから、とても凄いことです。
VS地区
続いて、VS地区になります。
VS地区は、職人の移住区だったのではないかと予想されていますが、その理由は作業場が発見されているからです。
床に丸い石組みが確認されていますが、ここで土器に絵付けをしていました。
さらに少し離れたところには、土器を作る作業場もあることから、すでに分業制が確立されていたことになります。
モヘンジョダロには権力者がおらず、みな平等に暮らしていたとお話ししましたが、こちらの地区の住民は農民たちと比べると、生活が豊かであったことが想像されますね。
その理由は、上記でご紹介した庶民や一般人が生活するHR地区と比較して建物が大きくなっていたからです。
井戸も立派なものを使っており、専門技術を持つ職人は豊かな暮らしを送れていたことがわかりますね。
今から4000年以上も前の暮らしにも、貧富の差がすでにあったことに少し驚きを感じてしまいますが、さまざまな職業の人たちがこの都市で暮らしていたようです。
DK地区
市街地区の中で、最も目立っていたのがこちらのDK地区になります。
立派な壁にそびえ立つ井戸があり、この建物の様子から見ても、上流階級の住居地区であることが予想されます。
また、こちらのそびえ立つ井戸は2階用の井戸になっていて、さすがに他の市街地区では見ることのない圧巻の遺跡となります。
井戸の高さを見ていると2階の高さが推定できることから、1階の天井はとても高かったことも予想がつきますね。
さらに他にも、DK地区が上流階級の住居であったことを示すような証がたくさんありました。
- 壁の厚み:暑さ対策として壁が二重に作られている
- 部屋の広さ:一つ一つの部屋が広く、一軒の家に部屋が複数あった
このような特徴も発見されていることからも、「DK地区は階級の高い方々が生活していたのでは?」と考えられています。
ここの地区ではコインもたくさん見つかっているので、銀行と呼ばれている場所もあったようですね。王宮はないものの、貴族や上流階級は存在していたようです。
そのほかにも、DK地区には、他の地区にはなかった珍しいものも発見されているようですよ。
モヘンジョダロ博物館
モヘンジョダロの遺跡の入り口には博物館があります。
大きな博物館ではありませんが、街並みの想像図、掘り出された生活道具、数多くのレプリカなども展示されており、モヘンジョダロを詳しく知ることができる博物館です。
DK地区で発見された神官王像も見られるので、遺跡を見学するついでに博物館にも立ち寄ることで、さらに多くのことを知ることができますね!
これだけ貴重なものを見学できる機会はなかなかないので、モヘンジョダロを訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。
今後モヘンジョダロはどうなってしまうの?
モヘンジョダロにはまだ解明されていない謎がたくさんあります。解明されない理由の1つは、発掘している途中で地下水が吹き出してしまうからです。
さらに、実際にモヘンジョダロを見学してみるとわかりますが、市街地に向かう途中は地面が真っ白になってしまっています。
この白色の正体は塩害で、ダム建設などが理由で地下の水位が、どんどん上昇してしまっているんです。
このままではせっかくの遺跡が、塩害により多大な影響を受けてしまう可能性も否めません。
解決方法は未だ見つかっていないので、今後モヘンジョダロがどのようになってしまうのか予想できず、とても心配ですね。
モヘンジョダロはどこにある?
モヘンジョダロがある場所は、南アジアにある「パキスタン」といわれる国です。
しかし、「モヘンジョダロを自分の目で直接確認してみたい!」と思ったとき、いったいどのように行けば良いのかわからない人も多いですよね。(汗)
そこで、ここでではモヘンジョダロの行き方と訪れる際の注意点を簡単にご紹介していきます!
モヘンジョダロの行き方
日本からモヘンジョダロへ行く際は、直行便が出ていないので乗り継ぎが必要となります。そのため、まずは成田空港からカラチ(パキスタン)にあるジンナー空港を目指しましょう。
日本からカラチにあるジンナー国際空港までの飛行時間は、およそ15時間前後です。
さらにジンナー空港で国内線の飛行機に乗り換え、サッカル空港を目指してください。飛行時間はおよそ1時間程度になります。
ジンナー空港からは、モヘンジョダロに隣接している「モヘンジョダロ空港」へ行く方法もあります。ただ、こちらの飛行機は便数が少なくとても不便なのであまりおすすめできません。
サッカル空港からはタクシーもしくはバスを使いモヘンジョダロまで向かいましょう。移動時間は、1時間40分程度で到着します。
日本からモヘンジョダロまでは、移動時間だけでも約18時間もの時間がかかってしまいます。
そのため、モヘンジョダロに行く際はしっかりと予定を決め時間に余裕をもっていくようにしてください。
モヘンジョダロに行く際の注意点
モヘンジョダロに行く際に注意しなければいけないことがあります。それは、治安の問題です。
パキスタンは、残念ながら治安の良い国とは言えません。
そのためモヘンジョダロへは、鉄道を使ってでも行くことはできますが、安全性を考えるのであれば鉄道での移動は避けるようにしてください。
また、モヘンジョダロ遺跡周辺には旅行者が宿泊できるような施設が整っていません。移動距離が出てきてしまいますが、ホテルが数多く存在しているカラチ周辺に宿泊し、モヘンジョダロまで向かうのがおすすめですよ!
まとめ
人生の中で、一度は訪れてみたいインダス文明最大の遺跡「モヘンジョダロ」を詳しくご紹介しましたがいかがでしたか?
謎多いモヘンジョダロの魅力をお伝えすることができたのではないでしょうか!
また、モヘンジョダロには数多くの謎が残されたままですが、このままの状態だと塩害により観光することができなくなってしまう可能性がある遺跡です。
そのため、興味のある方は、ぜひ今のうちにモヘンジョダロの謎を自身の目で確認してみてくださいね!
海外旅行に行く方で、海外旅行保険に加入していない人は多いです。
しかし、これって正直やばいです。こっちがひやひやしてしまうくらい、危ないです!
たとえば、アメリカで手術すると盲腸で300万円とかの費用になります。海外旅行保険加入していないと、これが自腹です。
ヤバいですよね。破産してしまいます。
そこで、海外旅行保険に加入しましょう。とはいっても、海外旅行保険付きのクレジットカードを発行すればオッケーです!
おすすめのカードは、エポスカードです。
うれしいことに、自動付帯なのでエポスカードを持っているだけで、海外保険が適用されます!
年会費無料で海外旅行保険に加入できるので、持っていなければ損ですよね。