世界遺産

【世界遺産】アンコールワットの料金やプランは?オススメの見どころまで紹介

カンボジアに旅行に行ったらぜひ訪れてほしいのが、「アンコールワット」です。

日本から片道10時間と移動時間がかかる場所にある世界遺産ですが、1000年以上の歴史を刻んできた貴重なものです。

また、カンボジアはかなりの親日国なので、日本人への対応が優しい国です。海外旅行初心者にもオススメできる国だといえます。

このページでは、アンコールワットがどのような遺跡なのか、旅程や予算に応じてどうすれば楽しむことができるのか解説していきます。

アンコールワットとは

アンコールワットは、カンボジアのシェムリアップ市にあるアンコール遺跡群のひとつで、1992年にユネスコの世界遺産に登録された遺跡です。

アンコール遺跡群の歴史は古く、今から1,000年以上前の9世紀初頭のクメール帝国が国家の権威付けと、ヒンドゥー教寺院として建てたものです。

第二次世界大戦を経て、1990年前までアンコール・ワット周辺に大量の地雷が埋まっていたのと、シュムリアップアップまでの交通の便が悪かったため、世界遺産登録前は年間観光客が1万人にも満たない地味な観光地でした。

ところが、世界遺産に登録された後は一気に有名になり、世界中から多くの観光客が押し寄せる場所になりました。

カンボジアの観光地といえば「アンコールワット」というくらい人気が急上昇し、2012年には年間訪問客が200万人を超えるカンボジア最大の観光地となったのです。

ちなみに、日本国内で年間200万人が訪れる場所といえば、大阪の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」があります。

アンコールワットの入場料は、37ドル(約4,100円)から〜

アンコールワットの入場料は1日券が37ドルと高めの価格が設定されています。

しかし、観光に費やす日数が増えるほど安くなっていく料金体系が採用されています。具体的な費用は次の通りです。

  • 1日券:37ドル(約4100円)
  • 1週間のうち3日有効券:62ドル(約6,800円)
  • 1ヶ月のうち7日有効券:72ドル(約7,900円)※どのチケットを購入する場合でもクレジットカードが利用可能です!

なぜ7日も有効な入場券があるかというと、アンコール遺跡群がとにかくデカイからです。

デカイ観光地を回り切るためには時間がかかります。(正直、僕でも7日で回りきれる気がしません……笑)

「広いとはいっても、そこまで大きくはないでしょ……?」と思うかもしれませんが、アンコール遺跡群の広さは40,000ヘクタールに及びます。

その大きさをたとえると……

アンコール遺跡群の面積は、ディズニーリゾート400個分!!

日本人に馴染みがある大きさに例えると、ディズニーリゾート(ランドとシーを合わせた面積)400個分に相当します。

さらに余談ですが、東京23区の面積は61,900ヘクタールなので、アンコール遺跡群は東京23区の2/3の面積に相当します。

ディズニーランドにたくさんのアトラクション・楽しめるスポットが点在しているように、アンコール遺跡群にも見どころがたくさんあります。

そのため、1日では制覇できませんし、7日間でも全部の見どころを訪れるのは不可能です。

敷地が広大なので、多少のお金がかかったとしても、トゥクトゥクを使いながら観光しないと疲労で楽しめません。

アンコール遺跡群を楽しむなら2日以上あると良い

アンコール遺跡群は、ディズニーランド400個分もあるため1日ではとても回りきれません。

「写真で見るアンコールワットが見れればOK!」ということであれば1日で十分ですが、僕が訪問した限りでは最低でも2日以上あったほうが良いなと思いました。

アンコール遺跡群は建物や外堀だけでなく、時間帯によっても見える景色が変わってきます。

特に、朝夕の景色は絶景です。

カメラを持っていったのであれば、撮影せずにはいられないほど最高の景色を見ることができます。

日本語対応のトゥクトゥクの配車は15ドル〜

シェムリアップ市内の中心地(アンコール・ナイトマーケット)から、アンコールワットまで徒歩で行こうとすると、1時間以上かかるため、車やタクシーで移動する必要があります。

金額相場かどうかわかりませんが、僕が利用したのは現地の日本語案内付きのトゥクトゥクでした。

特に依頼したわけではなく、ホテルの前にいたのを適当に捕まえただけです。カンボジアで現地の言葉でやり取りするのがちょっと面倒だったので、手っ取り早く頼んでしまいました笑

ただし、乗せる側もスキあればぼったくりたいと思っているため、15ドルと提示されたら「それ以上は払わない、OK?」と念入りに聞くと良いでしょう。

アンコールワットを訪れるときの注意点

アンコールワットを訪れるときに気をつけなければいけないのが「服装」「持ち物」です。

まず、服装は歩きやすく肌の露出が少ない服装で行くようにしてください。

  • 徒歩での移動距離が長く、疲れやすい
  • 宗教的な事情で、肌の露出が多い女性は入場できない恐れがある

男ならTシャツとジーパンでいけば間違いないでしょう笑

アンコールワットは、遺跡全体で見ればほんの一部ですが、敷地の大きさはかなり大きく(ディズニーリゾート2個分)、歩く歩数が尋常じゃないです。

また湿度と気温が高いため、動きづらく吸湿性の悪い服装で行くと、汗が体にべったりまとわりつく不快感を感じながら、一日中過ごす羽目になります。

そのため、吸湿速乾のシャツを着ていくといいです。

また、靴も履き慣れたスニーカーなどを履くようにして、靴ずれしないようにしてください。

日本に梅雨(6〜7月)のような雨季があるように、カンボジアにも雨量が多い時期があります。それが9〜11月になります。

この時期はほぼ毎日雨が降っているため、突然の雨に備えてカッパ折りたたみ傘を持っていくようにしましょう。

日本からアンコールワットまでの道のり

日本からアンコールワットに行く場合、最寄り空港のシェムリアップまでの直行便が無いため、他の空港を経由して行くことになります。

日本から行く場合、最も行きやすいのはカンボジア首都のプノンペンを経由して、シェムリアップまで行くルートでしょう。

同じ国にある空港なので、入国審査を1回で済ませることができるため楽ちんです笑

プノンペンからシェムリアップまでは、「飛行機」「バス」のどちらかで移動しますが、僕のオススメは飛行機で移動することです。

飛行機で移動するのが最短で楽ちん

「とにかく時間が無いから、最短の時間で到着したい!」ということであれば、出発地の日本からシェムリアップまで飛行機を乗り継いで行くのが良いでしょう。

格安航空券で行くなら、ベトナムのハノイ国際空港を経由したり、香港国際空港を経由してシェムリアップに行くこともできます。

飛行機で行く場合、日本を午前中に出発したのであれば、昼〜夕方に飛行機を乗り換えて、夕方〜夜頃にシェムリアップに到着します。

最短でも11時間程度かかると考えて予定を立てるようにしてください。(プノンペンからシェムリアップまで飛行時間は40分程度ですが、空港での待ち時間が長いです……)

初日はシェムリアップ空港周辺のホテルに宿泊するようにして、早朝移動するプランで行くのがオススメです。

安さ重視なら、プノンペンからバス移動

「時間はあるから、とにかく安く済ませたい」という人はカンボジアの首都プノンペンからシェムリアップまでバスで移動するのがオススメです。

飛行機だと国内移動でも1万円以上しますが、バスなら完全に横になれるリクライニングシート付きのバスでも、5,000円以下でおさまる場合がほとんどです。

首都プノンペンからシェムリアップまで距離は320キロほどあり、バスで移動すると約5時間かかります。

5時間をバスで移動するとなると「長いな〜」と感じるかもしれません。しかし、座るバスではなく、完全に横になれる(寝れる)バスで移動するので仮眠しながら移動する事ができるためかなり快適です。

さらに、バス会社によっては飛行機の機内食のように、車内で食事を提供してくれる会社まであります。

アンコールワットがあるシェムリアップの治安は?

アンコールワットがあるシェムリアップ周辺の治安は、海外の中では比較的良いといえるでしょう。(もちろん、日本に比べれば悪いですが……)

日本と違ってカンボジアでは、スリや盗難があるため体に密着したバッグに荷物を入れて持ち運ぶようにしてください。(長財布を後ろポケットに入れたまま歩くのは論外)

また、アンコールワットに限らずカンボジアでNGの話題もあります。それが「ベトナム・タイの話題」と「歴史の話」です。

ベトナムやタイの話題はNG

カンボジアは、隣国のベトナムともタイとも仲の良い関係ではありません。むしろ、2000年以降の国家間の事件をきっかけに冷え込んだ関係となっています。

2003年にタイの有名女優が、「アンコールワットはタイのもの」という旨の発言をしたことでカンボジア人による暴動事件が起きました。(後に誤報だったことが判明したそうですが……)

この誤報ひとつで、タイとカンボジアの間で死者が出る紛争状態となり、お互いの国交も一時断絶される事態になりました。

また、ベトナムとカンボジアの間では、2008年にユネスコ世界遺産に「プレアビヒア寺院遺産」がどちらの国のものになるか主張したことで、兵士同士の衝突が発生して死者が出る事態になりました。

このような背景があり、カンボジア国内ではタイとベトナム関連の話をするのは命に関わるためやめましょう。

歴史(特に、ポル・ポト政権による大量虐殺)の話もNG

また、カンボジアでは1970年代にポル・ポト政権による大量虐殺事件があったことも忘れてはいけません。

ポル・ポト政権が台頭した1975年から1979年と、政権発足前後で200万人以上の人々が虐殺されたと言われています。

これは当時のカンボジア国民の約30%にのぼり、亡くなっていない人も死と隣り合わせの環境で過ごしてきた歴史があるのです。

この悲惨な政権下で家族や恋人・友人が虐殺される現場を目の当たりにした50歳以上の人々が、カンボジア国内には多くいます。

もちろん、アンコールワット周辺にも観光案内人として働いている50歳以上の被害者も多くいるはずです。

決して気軽に触れて良いような話題でも無いですし、ちょっとした失言から大きなトラブルに発生する恐れもあるため、カンボジアの歴史の話題には触れないのが無難です。

アンコール・ワットの見どころ3ポイント

アンコールワットの見どころは数多くありますが、笑ってトラベルでセカイを旅する僕が「おっ、これは!?」とオススメできるポイントを3箇所紹介します。

僕が紹介するルートは、1日で回りきれるルートなので「滞在日程が短い人向け」のプランになります。

アンコールワットは千年以上歴史の中で壊されて、再建してを繰り返した遺跡なので、時代や戦争の足跡を見ることができます。

いろいろな史跡を見たい人や、芸術関連の作品や壁画を見たい人なら2日以上あったほうがゆっくり見れるので時間をとったほうがいいでしょう。

アンコール・ワット

アンコール遺跡群を訪れたなら、絶対に外せないのがこのアンコールワットです。

アンコールワットの歴史は冒頭で説明してきたとおりですが、これが1000年以上前に建造されたと考えると、驚き以外の何もありません。

また、午前中は太陽の向きが逆光になる位置に重なってしまうため、夕方のほうが美しい写真を撮影できることもあり、午後4時以降はものすごく混雑します。

ゆっくり回りたいなら午前中に訪れるのがおすすめですが、ベストなタイミングで絶景を撮影したいということであれば、夕方に訪れるようにしましょう。

アンコールワット周辺には「アンコール遺跡を紹介しますよ」という業者がウジャウジャいます。

ここで紹介する「アンコールワット」「タプローム」「アンコール・トム」以外のスポットをまわるのであれば利用するのもありだと思いますが、この3箇所だけならトゥクトゥクでOKです!

アンコール遺跡群内ははトゥクトゥクが多く走っているため、交通手段を探すのに困ることはないでしょう。

他のアンコール遺跡群と違って、カンボジアが誇るアンコールワットは修復や建造当時の再現が積極的に行われているため、見どころ満載でした。

ただし、ぶっちゃけあまり違いを感じられなかった僕としては、このアンコールワット1箇所だけでもかなり歩き回ったため飽きてしまいました。

事前に、アンコールワットの歴史を勉強していけばまだ楽しくなったのかもしれませんが、予習無しで行くと飽きるので注意しましょう笑

タ・プローム

タプロームは、アンコール遺跡群の一つで建造物に樹木が絡み合っている姿が有名な遺跡です。

神々しい様子は、「バルス!!」で有名な天空の城ラピュタを彷彿とさせます。

樹木の絡みつき方があまりにも複雑なので、もはや「建物が樹木に侵食されている」のか、「樹木が建物を支えている」のかわからないほどだと言われています。

遺跡そのものは原型をとどめていませんが、長年放置された遺跡が最終的にどのような姿に成り果てるのか垣間見ることができます。

アンコール・トム

アンコール・トムはアンコール遺跡群の一つで、アンコールワットの北側にある寺院です。

アンコール・トムではヒンドゥー教と大乗仏教の2つの宗教が入り混じった世界観を見ることができます。

クメール王朝はもともとアンコールワットを中心とした都市でしたが、後に他国から侵略され支配下に置かれます。

その後、他国の支配から独立したときにジャヤヴァルマン7世によって建造されたのがこのアンコール・トムです。

それまでヒンドゥー教徒が中心にいたアンコール王朝に、仏教徒の王が君臨する事になったため、2つの宗教が入り混じった独特な世界観の寺院ができたのです。

日本人の視点から見ると、見覚えがあるような絵や雰囲気を感じ取ることができるため新鮮な気持ちになります。

お昼はバナナ・ツリー・レストランがオススメ

僕がアンコールワットを回り終わったときに、トゥクトゥクの運転手に案内されたのが「バナナ・ツリー・レストラン」でした。

味はまぁまぁ美味しいかなというレベルで、価格は観光地プライスです笑

遊園地とかで注文するレストランのメニューって、街のレストランに比べるとかなり高いですよね。

このレストランもそんな感じで、相場に比べると高い価格で提供されていました。

チェーン店などではなく観光地にある典型的なレストランで、カンボジアの伝統料理を楽しめるお店でした。

メニューは写真付きで提供されているので、解説なしで簡単に注文できるかと思います。

僕が注文したのは「チキンカレー(約1,000円)」でしたが、小腹を満たすには十分な量でした。

個人的には、カンボジアらしいご飯を楽しむなら市内に戻って食べるほうがオススメです。

まとめ

アンコールワットの魅力を感じていただけたでしょうか?

入場料が高いなと感じるかもしれませんが、カンボジアの繁栄を衰退を感じられるこのアンコールワットを観光する価値は十分にあるでしょう。

これからカンボジアの旅行を計画している人は、体力の消耗を最小限にすることを意識しながら計画を立ててみてください。

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