台湾を旅行するときに、絶対に外せない観光地があります。
それが、九份(きゅうふん)です。地名だけ言われても、なんの場所か分からない人でも、「千と千尋の神隠し」のロケ地と言われれば想像がつくのではないでしょうか。
年々訪問する人も増えてきて、今では台湾屈指の観光地となりました。
この記事では、僕が実際に九份を訪れたときにどのようなルートで回ったのか、またオススメのポイントはどこなのか解説していきます。
九份とは?
九份は台湾の北側に位置する観光地で、ジブリの「千と千尋の神隠し」で一躍有名になった街です。
地図で見ると、台湾の北端にある場所でだいたいこの場所です。
空港やホテルが集中している台北(たいぺい)市に近い場所に位置しています。
日本から一泊二日の旅行で台湾を訪れるハードなタイムスケジュールでも、簡単に行くことができる観光地なのもポイントですね。
僕は台北のホテルから鉄道とタクシーで向かったのですが、約1時間半で到着することができました。
公共交通機関(電車とバス)を利用していけば、400円程度で九份に行くことができるので価格も高くはありません。
九份は坂道が多い土地なので、荷物はホテルに置いたまま手ぶらで観光するのがオススメです。
九份への行き方・アクセス
台北から九份へ行くには、台北駅から瑞芳(ルイファン)まで鉄道を使って行き、そこからバスかタクシーで行くのが鉄板コースです。
ツアーに参加して九份を訪れるのもいいですが、せっかくなら日本とは違う雰囲気を味わうためにもローカル鉄道を使って移動するのがオススメです。
今回僕は鉄道とタクシーを組み合わせたルートで行きました。
台北⇒瑞芳:電車
瑞芳⇒九份:タクシー
まずは、台北から九份の最寄り駅の瑞芳(ルイファン)までのルートについてです。
台北⇒瑞芳までは普通電車で170円・約40〜50分
まずは、台北駅で「瑞芳」までの切符を購入します。
最寄りのホテルから台北駅までタクシーで行く場合、ホームのすぐ近くで降ろされるわけではなく、タクシープールで降ろされることになります。
こんな感じで、駅らしい雰囲気が感じられないので、わかりにくくて迷います笑
実際にはすぐ右側にある競技場のような雰囲気の建物が「台北駅」になります。
建物に入るにはタクシープールの端まで行って横断歩道を渡る必要があるため面倒でした。
そこから建物に入って、地下鉄に乗る必要があるので階を降りて切符売り場に向かいます。
瑞芳駅まで、途中までは地下鉄になるため建物に入ったら「Fuxing/Shuttle(地下鉄)」を目指します。
ひたすら地下に進んでいくと、下の写真のような切符売り場が見えてきます。
券売機で瑞芳までの切符を買うとき、以下の4種類の切符の選択肢があります。
- 普悠瑪号・太魯閣号(特急)約33分 76元
- 自強号(快速):約40分 76元
- 莒光号(急行):約45分 59元
- 區間車(普通電車):35~57分 49元
日本だと特急電車とか、急行電車はかなり早く到着できる印象がありますが、台北から九份まで行く電車については、どれもおおよそ30分から45分程度です。
ぶっちゃけ普通電車が一番本数が多く、予約などの面倒な手間が不要なので、僕は區間車(普通電車)で行きました。
普通電車に時間差が大きくあるのは、瑞芳までの停車駅で通過電車の待ち合わせがあるからです。
接続のタイミングが良い電車なら特急並みの速さで到着しますが、タイミングが悪いと1時間弱かかります。
値段も49元(約170円)と日本の鉄道に比べるとかなり安いです。
改札は日本とほとんど同じような使い勝手なので、東京や大阪で鉄道を利用するような感覚でOKです。
日本でいうSuicaのようなデポジット式の切符も売っているので、九份以外の観光地を鉄道を使って行く場合は購入したほうが便利かもしれません。
僕が乗ったときの電車は、日本にもあるようなタイプの車両でした。
台北駅から日中はおおよそ30分おきに出ているので、待ち時間がある場合は台北駅のカフェで時間をつぶしながら行くと良いでしょう。
瑞芳⇒九份まではタクシーかバスで移動
瑞芳駅から九份まではタクシーでいきました。料金は200台湾ドルで行くことができました。日本円で約700円くらいです。
バスで行くと、さらに安く済ませることができます。
- 大人:15台湾ドル(約53円)
- 子供(6〜11歳):8台湾ドル(約28円)
- 子供(6歳未満):無料
ただし、九份はかなり人気の観光地なので往復のバスはかなり混雑しています。
また、瑞芳駅から九份行きのバス停まで、駅から300メートルほど離れた場所にあるため、そこそこ歩きます。
九份の階段移動で体力を使うことを考えて、タクシーで移動して体力を温存するのがオススメです。
僕がタクシーで瑞芳から九份まで行ったときは、「九份老街バス停」近くから少し離れたところで降ろしてもらいました。
九份は夜のきれいな夜景を目当てに観光客が集まるので、夜になるほど混んできます。(僕も夜景を目的で行ったので笑)
人混みを避けたいのであれば、お昼過ぎに移動を済ませて現地でのんびりしても良いかもしれませんね。
九份を回るのに必要な観光時間
九份そのものは、そこまで大きくないのでのんびりお茶する時間も含めて、2時間もあれば十分散策することができます。
また、街の至るところに「千と千尋の神隠し」関連の非公式グッズ?の販売店が並んでいるので、飽きずに時間をつぶすことができるでしょう。
上の写真の景色も、「千と千尋の神隠しで見たシーンだ!」と思って僕も興奮しました笑
僕が訪れたときは、ちょうど夕方に差し掛かった16時頃だったので提灯(ちょうちん)のあかりが灯り始めたくらいでした。
ぶっちゃけまだ明るい時間だったので、散策してぶらぶらすることにしました。
夕方18時〜20時くらいが一番見ごたえがある時間帯なので、この時間に間に合うように行くと良いでしょう。
九份はどんなルートで回るのが良い
九份へ行ったら絶対にやってほしいのが「写真撮影」と「お茶屋での休憩」です。
滞在時間1時間半くらいを想定した僕のオススメルートは以下の3つを楽しむことです。
- 基山街の散策
- お茶屋で休憩
- 賢崎路で写真撮影
九份老街バス停からまわる場合は、この順番でまわるとコース通りになるのでオススメです。
基山街の散策
九份老街のバス停で降りたら、目の前にある細い路地を進んでいきます。
どの道かわからないのではないかと不安になるかもしれませんが、目の前に細い路地が「基山街」になります。
この細い路地を進んでいくと、お茶屋さんが集合している一画や、有名な写真スポットの賢崎路になります。
こんな感じで、千と千尋に登場した湯婆婆やカオナシなどのキャラクター絵を販売しているお店がちらほら見つけられました。
オススメのお茶屋は「海悦桜茶坊」
九份で有名なお茶屋さんといえば、「阿妹茶酒館(通称:あめちゃや)」ですが、あまりにも有名すぎて、いつも混んでいます。
実際、僕が行ったときも通りに人が溢れ出るほどの行列でした。
どうしても「阿妹茶酒館でお茶したい!」という人は列に並んで待ったほうが良いと思いますが、僕のようにきれいな景色をゆっくり楽しみたい人もいるでしょう。
そんな人にオススメなのが、「海悦桜茶坊」です。
阿妹茶酒館の隣にあり、建物の前に景色を妨げるものがありません。
テラス席で40分ほど滞在していましたが、ゆっくり過ごすことができました。
また、人気の阿妹茶酒館(通称:あめちゃや)もここから見ることができるので、写真で見る景色を楽しみながらお茶することができます。
彼氏・彼女や家族で行くなら、ぜひ海悦桜茶坊を訪れてみてください。
賢崎路はまさに「千と千尋の神隠し」の世界
千と千尋の神隠しの映画を一度でも見たことがある人が賢崎路を訪れたとき、真っ先に「見覚えがある!」と思うはずです。
空を見上げると赤い提灯がところ狭しに並んでいる風景は、日本では見られない絶景ですね。
また山の上に立っている高い建物が、湯婆婆が経営する「油屋」を彷彿とさせます。
夕方から夜にかけては、なかなか前に進めないほど人でごった返しています。足元注意しながら進むようにして下さい。
ここで紹介した3箇所を回りきると、そこそこ疲れますがかなり満足行くルートになります。
観光する時間を持て余している場合は、お茶屋さんを何件か回っても良いかもしれませんね。
鉄板の観光コースなので、どこに行くか決まっていない場合は参考にしてみてください。
九份の写真スポット
九份の写真スポットといえば、間違いなく賢崎路でしょう。
夜になると、提灯を撮ろうと空にカメラを向けている人がたくさん見られます。(そういう僕も、空にカメラを向けた一人ですが……笑)
赤い提灯がたくさん並んでいる光景は日本ではあまり見ることができないので、新鮮な気持ちで楽しむことができました。
ただし、夜に自撮りをするとあまり綺麗に撮影できません。スマホのカメラの性能では手ブレが目立ってしまうため、いい雰囲気で撮影するのが難しいのです。
スマホできれいな写真を撮りたいのであれば、スマホ用のミニ三脚やデジカメを持っていくと綺麗に撮影することができます。
スリの心配はそこまでしなくても大丈夫ですが、万一ということもありえるので、誰かに写真を撮ってもらう場合は日本人を見つけて撮影を依頼するようにしましょう。
九份はラフな格好で行くべき
九份は坂道が多い上に、1年を通して雨ばかり降っているような場所です。そのため、汚れても良い動きやすい服装で行くのが良いでしょう。
九份老街のバス停から、お茶屋さんに行くまでは階段の上り下りが激しいため、ぶっちゃけかなり疲れます。
特に、女性でパンプスなど靴底が厚いものを履いていくと疲れやすく、クツずれを起こしやすいので、スニーカーのような底が平らなシューズを履いていくのがオススメです。
また、雨が降ると道の泥が跳ねるので、ズボンが汚れます。白系のシャツは控えるなど、汚れが気にならない服で行ったほうが良いでしょう。
僕が行ったときも、サンダルやパンプスなど歩きにくい靴を履いている人は殆どいませんでした。また、服装もラフなシャ
ツ姿の人ばかりでした。
あと、忘れてはいけない持ち物が「雨具」です。
傘を持っていくのもいいと思いますが、観光客の多さや階段の昇降の多さ、移動のしやすさを考えるとレインコートを持っていったほうが良いでしょう。
季節にもよりますが日本に比べると暑いので、服装も熱が籠もりにくいものを着ていったほうが快適に過ごせます。
九份の観光客は日本人ばっかり
九份へ行って驚いたのが、周囲にいたのが日本人ばかりだったことでした。
「千と千尋の神隠し」が日本のアニメなので、聖地巡礼として日本人が多いことは仕方ないことですが、異国の雰囲気という感じがしませんでした。
日本人が多い場所のほうが安心という人には、滞在しやすい場所だと思います。
ただ、日本人があまりいない観光地のほうが好みというひとは満足できないかもしれません。はしませんでした。
まとめ
九份は台湾を訪れたときにはぜひ訪れてもらいたい観光地です。
夜景がきれいなのはもちろんですが、日本では味わえない風景を楽しむことができます。
これから台湾を訪れる計画を立てているのであれば、ぜひ訪れる計画を立ててみてはいかがでしょうか。