みなさんは、「最後の晩餐」という絵画をご存知ですか?テレビや映画または、学校の授業でもたびたび見たり聞いたりした方も多いのではないでしょうか。
最後の晩餐を描いたのが「レオナルド・ダヴィンチ」という方で、モナリザの絵を描いた方としても有名ですよね。
最後の晩餐は、人生で一度は見ておきたい美術品の一つであり、歴史的価値のある絵画です。しかし、その反面、多くの謎が隠された絵としても有名です。
そこで本記事では、最後の晩餐の謎について迫っていこうと思います。
記事を通して、最後の晩餐を楽しむのも良いし、実際に行って絵画の迫力や歴史を体験するのも良いですよ!
絵画「最後の晩餐」ってなに?
「最後の晩餐」とは、イエス・キリストとその弟子12人が最後にとったとされる食事会のことです。この食事会の翌日に、キリストは十字架に縛られ処刑されていることから、最後の晩餐と呼ばれるようになったそうです。
その最後の晩餐の風景を、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたとされ、現在でも歴史的に貴重な絵となっています。
また、この「最後の晩餐」を由来してキリスト教の儀式でもある聖餐式が始まったとされています。
キリスト教の儀式である聖餐式は、最後の晩餐に由来して、イエス・キリストの「血と肉」を「ぶどう酒とパン」に置き換え、それを分かち合うキリスト教の儀式で、今でも儀式は行われているそうです。
「イエス・キリスト」とは、キリスト教の始祖といわれる人物。自らが神の子と称していたことから、「エルサレム神殿を崇拝していたユダヤ教を批判している」とされ、ユダヤ人によって処刑されてしまった。
最後の晩餐の作者はだれ?
最後の晩餐を描いたのは「レオナルド・ダ・ヴィンチ」という芸術家です。名前だけでも聞いたことがあると思いますが、レオナルド・ダ・ヴィンチは、ルネサンス期を代表する芸術家の1人です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品は、最後の晩餐だけではなく「モナ・リザ」「聖アンナと聖母子」「ウィトルウィウス的人体図」などの名画をこの世に残しています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品は、どれも歴史的価値のあるものばかりで、人生に一度は実物を見たいものです!
最後の晩餐が描かれた背景とは?
最後の晩餐は、キリスト教の新約聖書の一書である「ヨハネによる福音書」の一場面を描きだしたもので、当時のキリストとその弟子による食事会を描いたものです。
この食事会で、キリストは弟子の中に裏切りものがいると予言しており、翌日にキリストは、予言通り裏切りものにより捕縛され処刑されたとされています。
この絵画は、3年という歳月をかけて制作されており、今ではサンタ・マリア・ディレ・グラツィエ教会に展示されています。
多くの観光客が訪れ、たくさんの方に感動を与えている絵画ですよ!
ヨハネによる福音書は、新約聖書の一書であり、イエスの生涯を記しているものです。これを元にイエスの最後の食事を描いたのが最後の晩餐です。
「最後の晩餐」は奇跡の絵画と呼ばれている?
「最後の晩餐」は奇跡の絵画と言われているって知っていますか?最後の晩餐は、ダヴィンチの数少ない完成作品の中でも、損傷が激しい作品でした。
その理由は、発見されるまでの保存状態が非常に悪く、いつ消滅してもおかしくない状態だったそうです。
- 食べ物や室内の湿気
- 戦争の被害で1年砂袋に埋もれていた
- 大洪水の際に水浸しになる
【食べ物や室内の湿気】
最後の晩餐は修道院の食堂に描かれていたため、食べ物の湿気や陽気などのさらされており絵画を傷める最初の原因となったそうです。
また、戦争中の修道院の食堂が馬小屋として利用されていたため、排泄物のガスので影響でされに絵画を傷める原因となりました。
【戦争の被害で1年砂袋に埋もれていた】
第二次世界大戦の際、ミラノは大規模の空襲に襲われてしまいます。このとき、最後の晩餐が描かれていた食堂も大きな被害を受けてしまったそうです。
ただ、奇跡的にも最後の晩餐が描かれていた壁に被害はなかったようです。
【大洪水の際に水浸しになる】
最後の晩餐があるミラノは2度の大洪水に襲われており、この際最後の晩餐も水に襲われ浸水してしまったようです。
このように、最後の晩餐は劣悪の環境にさらされていたにもかかわらず、壊れることなく発見されたことから「奇跡の絵画」とも言われています!
現在の「最後の晩餐」はどこにあるの?
現在最後の晩餐があるのは、イタリアにある「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」に展示してあります。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は、イタリアのミラノにある聖堂です。この教会は、世界遺産にも登録されおり、最後の晩餐だけではなく教会も見る価値がありますよ!
行き方を教えて!
最後の晩餐が展示してある「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」に行くには、まず、イタリアのミラノに向かいましょう。
成田空港からミラノ行きは、直通便があり飛行時間は約12時間です。
ミラノのマルペンサ国際空港についてからは、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の最寄り駅であるカドルナ駅まで向かうようにしてください。
マルペンサ国際空港からカドルナ駅までは、バスがでており約45分で行くことができます。
カドルナ駅までくれば教会は目前です。徒歩で約10分の位置に教会があるので、ミラノの街並みを観光しながらゆっくり向かうのが良いですよ!
ベストシーズンはいつがおすすめ?
観光するのに、暑かったり寒かったりするのは嫌ですよね?そのため、最後の晩餐を見に行くのであれば、4月から11月の春から秋にかけての季節がおすすめです。
イタリアの夏は、日本より涼しく乾燥しているので過ごしやすいです。ただ、冬は極寒なので観光どころではないですよ(笑)
最後の晩餐を見にイタリアに訪れるのであれば、冬以外の春から秋に来るようにしてくださいね!
最後の晩餐に隠された謎とは?
冒頭でも述べたように、最後の晩餐の絵画には多くの謎が隠されています。その謎には、次のようなものがあります。
- 最後晩餐の絵画は最後ではない
- イエスキリストの復活
- イエス・キリストの弟子には裏切り者がいた
- ペトロがナイフを持っている意味
最後の晩餐の謎を知っておけば、実際に見たときの感動がより増すこと間違いなしです!それでは、それぞれ解説していきます。
「最後の晩餐」は実は最後ではなかった?
最後の晩餐の絵画は、イエス・キリストが処刑される前夜とされています。しかし実際は、処刑され亡くなったはずのイエス・キリストが復活したときの食事会の風景と言われています。
その理由は、次の通りです。
- 肉料理ではなく魚料理が置かれている
- 酵母ありのパンが置かれている
イエス・キリストが処刑される前夜は「過越」という宗教の記念日になり、その日は酵母なしのパンと羊肉を食べるのが決まりです。
しかし、絵画を見ると食卓に並んでいるのは、酵母入りでふっくらしたパンと魚が出されています。
そのことから、最後の晩餐と言われている絵画は、イエス・キリストが処刑された前夜を描いた作品ではなく、復活した後の食事会を描いた作品だと言われています。
ちなみに、このとき食べていた魚はうなぎだそうですよ!
イエス・キリストは本人?
最後の晩餐が復活の食事会と先ほどお伝えしました。しかし、イエス・キリストは処刑され亡くなっています。
そのため、最後の晩餐に描かれているイエス・キリストは、本人ではなく本人そっくりな人だと推測され、イエスは生前に弟子たちにあることを語っています。
復活とは生前の肉体が蘇ることではなく、霊として蘇ることを言い、肉体の死後も永久に生きることである
イエス・キリスト
このことから、イエス・キリストの弟子達は、亡くなったはずの「イエス・キリストが復活した喜び」と「本人じゃないよね?」と困惑したそうです。
そのときの感情や心境を上手く描いたレオナルド・ダ・ヴィンチは凄いですよね!
イエス・キリストの弟子には裏切りものがいた?
この「最後の晩餐」が描かれた背景には、キリストを裏切ったとされている弟子の存在がいたといわれています。
イエス・キリストを裏切ったとされている人物は「ユダ」と言う人物です。最後の晩餐では、左から5番目に描かれている人物で、キリストを裏切ったものとして有名です。
最後の晩餐に描かれているユダが右手に隠し持っている袋には、銀貨が30枚入っているといわれており、これでイエスを売った説があります。
ただ、イエスは、最初からユダが裏切ると知って弟子に加えており、処刑された後イエスが神として復活するには、ユダの裏切りが必要だった説もあります。
しかし、ユダの謎は未だに議論されており、真実はわかっていません。そんな謎を考えながら、最後の晩餐の絵画を見学するのも楽しいですよ!
ペトロのナイフの意味は?
最後の晩餐の謎の1つであるのが「ペトロが持っているナイフ」です。
ペトロと言われている人物は、最後の晩餐の絵で左から4番目に描かれており、先ほど紹介した「ユダ」の後ろにいる人物です。
この人物の右手に注目してみましょう。
上記の画像でもわかるように、右手にははっきりとナイフが握られていることがわかります。
しかし、なぜペトロはナイフを握りしめ身を乗りだしている状態で描かれているのでしょうか。これには、いくつかの謎が隠されています。
- イエスが捕まった際、追手の1人の耳を切り落としたのがペドロと「ヨハネによる福音書」に記されているから
- 裏切者のユダを殺そうとしている
- 描かれている手はペトロのものではない
- 真ん中にイエスが偽物だと警戒している
このようなことから、最後の晩餐に描かれているペトロのナイフについてはさまざまな議論がされており、未だに謎のままのようです。
最後の晩餐は1つだけではなかった?
実は、最後の晩餐は1つだけではないのをご存知ですか?レオナルド・ダ・ヴィンチ以外に最後の晩餐を描いた人物は「アンドレア・デル・カスターニョ」という人です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が有名すぎて聞いたこともない方もいると思うので、「アンドレア・デル・カスターニョ」について少し紹介していきます。
アンドレア・デル・カスターニョ「最後の晩餐」
アンドレア・デル・カスターニョは、レオナルド・ダ・ヴィンチより先に「最後の晩餐」を描いた方で、15世紀を代表するイタリアの画家です。
イタリアのトスカーナ州フィレンツェにあるサンタポッローニア修道院に「最後の晩餐」を描きました。
最後の晩餐以外にも「ニッコロ・ダ・トレンティーノ騎馬像」が有名で、最後の晩餐があるフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に展示してあります。
時間がある方は、アンドレア・デル・カスターニョの絵画も見ることをおすすめです。ミラノに来た際は、2人の「最後の晩餐」の違いを肌で感じて見てみるのも面白いですよ!
「最後の晩餐」を見学する際は次のことに注意しよう!
最後の晩餐を見学する際には、注意しなければいけないことがいくつかあります。
そこでここでは、初めて最後の晩餐を見学する方のために、スムーズに見学するための方法やルールをお伝えします。
見学するには予約が必須!
最後の晩餐を見るには、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に入館するための予約が必要です。予約するには予約専用サイトがあるのでそちらから申し込みしましょう。
また、土曜日や日曜日に見学を希望する方は早めの予約が必要ですよ!
最後の晩餐の見学を予約したい方は、「VIVATICKET」でチケットを購入するこができます。ただ、こちらのサイトは海外のサイトなので英語でのやり取りが必要です。
英語が苦手な方は、「とっておきローマ」で購入することができますが、代行手数料が別途かかるので注意しましょう。
入館料は約1,600円(12ユーロ)が必要で、教会の入館料にしては少し高いですが世界文化遺産の教会と最後の晩餐を見れると考えれば安いですよね!
最後の晩餐の見学は、当日に行っても見学することができないので、予約サイトで申し込みしてから行きましょう。
見学時間が短い
教会に入館が出来ても、最後の晩餐をみる時間は短く15分しかありません。時間は短いですが、教会に中は1つの部屋しかないので絵画を見るには十分な時間でした。
また、人数も25人までと制限があり、人ごみで見えないことはないので安心してください。最後の晩餐の絵画を近くでみたり遠くでみたりと、色んな角度で楽しみましょう。
見学する際のルールを守ろう
最後の晩餐を見学する際は、以下のルールを必ず守るようにしましょう。
- 見学時間は15分
- 見学人数は25人まで
- 条件付きで撮影が可能
最後の晩餐は、2015年12月から撮影が可能になっていますが、絵画の劣化につながることから、フラッシュの使用や自撮り棒などの使用は出来ません。
また、動画撮影や商用利用は固く禁止されています。ルールを守り、楽しく見学しましょう。
「最後の晩餐」だけじゃない!周辺の観光スポット
せっかくイタリアまで来たのであれば、観光を楽しみたいですよね?サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の付近は、最後の晩餐だけではなく見所がたくさんあり、飽きることなく旅行できます。
最後の晩餐の見学のついでに立ち寄ることができる、おすすめの観光スポットをお伝えします。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
最後の晩餐があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は、世界遺産にも登録されている貴重な建物です。
入館するにも予約がいるくらい厳重で、最後の晩餐を人目見ようと世界各国から旅行者が集まるほど人気名教会です。
最後の晩餐に目が行きますが、建物も世界遺産に登録されるほど素晴らしいものですので、記念写真は忘れずにしましょう!
ドメニコ会修道院
ドメニコ会修道院は、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に隣接する建物です。こちらも、教会と同様に世界遺産に登録されています。
また、最後の晩餐の絵画は、ドメニコ会修道院の食堂の壁に描かれています。
世界遺産と有名な絵画を、同時に体験できる場所で、美術や歴史が好きな方には最高の場所ですよね!
ミラノ大聖堂
ミラノ大聖堂は「ミラノのドゥオーモ」とも呼ばれ、ミラノ大司教区を統括する大司教の司教座聖堂であり、世界最大の司教区です。
ミラノ大聖堂は、世界最大級のゴシック建築で、完成に5世紀もの歳月がかかっています。天井には尖塔が多くあり、一番高いところには金のマリア像が輝いています。
内装や外装は、歴史を感じさせ美しく、初めて見る方は感動のあまり声が出ないですよ(笑)
ゴシック建築とは、フランスが発祥の建築様式で12世紀後半からイギリスを中心に伝播したとされています。
例として、パリにある「サン=ド二大聖堂」「ノートルダム大聖堂」はゴシック建築を代表する建物です。
スフォルツェスコ城
スフォルツェスコ城は、イタリアミラノにある城塞で今は美術館として一般公開されています。
この城は、ミラノ最大のルネッサンス建築物で、石造りは日本でもあまり見かけないので迫力に感動しますよ!
また、中庭もあり、そこはまるで中世ヨーロッパに来たような不思議な感覚になります(笑)
スフォルツェスコ城博物館
スフォルツェスコ城博物館は、城の中にあり多数の美術品を見ることができます。その中でも有名なのがミケランジェロの最後の作品である「ロンダーニのピエタ」です。
そのほかに、レオナルド・ダ・ヴィンチの未完成の壁画も残っており、ミラノに来た際には必ず訪れることをおすすめします。
まとめ
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」についてお伝えしましたがいかがですか?最後の晩餐は、美術が疎い方でも知っている絵画で世界的に有名ですよね。
最後の晩餐は、謎が多く完全には解読されていませんが、そこが魅力の一つだと感じます。
実物の最後の晩餐を見るには、イタリアミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に行く必要がありますが十分に行く価値はあるでしょう。
また、イタリアミラノには、最後の晩餐以外にも見所が多く、毎年たくさんの観光客で賑わっています。
貴重な美術品も多く、歴史を体験するには素晴らしい場所なので、時間がある方はぜひイタリアのミラノに足を運んでみてくださいね。
海外旅行に行く方で、海外旅行保険に加入していない人は多いです。
しかし、これって正直やばいです。こっちがひやひやしてしまうくらい、危ないです!
たとえば、アメリカで手術すると盲腸で300万円とかの費用になります。海外旅行保険加入していないと、これが自腹です。
ヤバいですよね。破産してしまいます。
そこで、海外旅行保険に加入しましょう。とはいっても、海外旅行保険付きのクレジットカードを発行すればオッケーです!
おすすめのカードは、エポスカードです。
うれしいことに、自動付帯なのでエポスカードを持っているだけで、海外保険が適用されます!
年会費無料で海外旅行保険に加入できるので、持っていなければ損ですよね。