海外でインターネットを使えるかどうか調べていると、レンタルWiFiの情報ばかりが出てくるものの、本当に必要か迷いますよね。
ぶっちゃけ、「ホテルのWi-Fiだけで十分なんじゃない?」と思う人がいても不思議ではありません。
ただ僕の今まで経験を考えると、到着した空港から自由にインターネットにつなげる状態のほうが都合が良いです。
このページでは海外でインターネットに接続する代表的な3つの方法と、それぞれ滞在期間に応じてかかる費用がどれくらい変わってくるのか詳しく解説していきます。
海外でインターネットを使う方法は大きく3つ
海外でインターネットをする方法は大きく3つあります。
ひとつめは、キャリア(docomo、KDDI、ソフトバンク)のスマートフォンを使っている人限定になりますが、携帯キャリアが提供している「海外パケットプラン」を使う方法です。
ふたつめは、日本国内でレンタルWiFiを契約して持っていく方法もあります。
さいごに、僕が普段利用している方法で、現地でSIMカードを購入してスマホに挿す方法です。
これら3つの違いやメリット・デメリットも合わせて、僕の経験を含めながら解説していきます。
「携帯会社の海外パケットプラン」のメリット・デメリット
携帯キャリア各社は、契約者が海外に行ったときに簡単に海外でインターネットに接続できるように、海外用のパケットプランを用意しています。
現地に到着したときと、日本に帰国したときに下記のような画面で通信会社の切り替えを行います。
海外パケットプランのメリットとデメリットは次のようになっています。
メリット:SIMを入れ替える必要がない、日本で手続きが完結する
デメリット:料金が高い
キャリア各社が提供しているパケットプランはさまざまです。
結論からいえば、1週間以内ならdocomoが一番お得で、1週間以上ならKDDIがお得かなと思います。
月々の請求金額は、国内でのパケット利用分と海外のパケット利用分が合算した金額が請求されます。
たとえば日本国内で月々8,000円支払っている場合、海外パケット利用代の4,000円を追加した12,000円がが請求されることになります。
各社のキャリアのプランをもう少し分析してみます。
docomoは24時間980円〜で割引プランが豊富
docomoの料金プランは次のようになっています。
利用可能時間 | 料金 | 1日あたりの料金 |
1時間 | 200円 | – |
24時間 | 980円 | 980円 |
3日間 | 2,480円 | 827円 |
5日間 | 3,980円 | 796円 |
7日間 | 5,280円 | 754円 |
ドコモの通信プランは、現地に到着してからスマホを操作してインターネットの利用を開始するようになっています。
たとえば、現地に到着してからスマホ画面で「利用開始の操作」を実施して、そこから申告した時間分だけ利用することができます。
旅先の空港で24時間プランを午後7時に利用開始した場合、翌日の午後7時までプランが継続されるといった具合です。
7日間までの滞在なら、他のキャリアに比べるてドコモが一番安いです!
KDDIの料金プランは、24時間980円〜で、長期プランもあり
KDDIの料金プランは24時間980円から利用できるプランになっています。
利用日数 | 料金 | 1日あたりの料金 |
1日 | 980円 | 980円 |
2日間 | 1,960円 | |
3日間 | 2,940円 | |
5日間 | 4,900円 | |
7日間 | 6,860円 |
また、最新モデルのiPhoneなら、30日ごとに5,800円で利用し放題というプランがあります。
1ヶ月以上滞在で、月々5,800円のパケット代で済むならかなりお得です。
ビジネス目的で1日に5GB、10GBと大容量の通信が必要で、海外に長期間滞在する人はKDDIのプランはかなりお得と言えそうです。
SoftBankは1日2,980円〜
ソフトバンクの海外利用の通信料は2段階定額となっています。
通信料 | 1日料金 |
〜990KB | 0円〜1,980円(従量制) |
990KB〜25MB | 1,980円 |
25MB〜 | 2,980円 |
ソフトバンクは990KBまでが従量制で、そこから2段階の定額となっています。
ぶっちゃけソフトバンクは分かりにくい表現を使っていますが、海外での利用については1日2,980円かかると思ったほうがいいです。
地図アプリや通訳アプリを使えば25MBはあっという間に超えるので、実質1日使い放題で2,980円かかるという計算になります。
「海外旅行する人に優しくない料金プランじゃないか!」と思う人もいるかもしれませんが、1カ国だけ例外があります。
それがアメリカ合衆国です。
ソフトバンクはアメリカの通信会社、スプリント社を過去に買収して傘下に置いています。
ハワイとアメリカ本土ではスプリント社の通信を利用するため、追加料金がかからず請求料金も日本にいるときと変わらないのです。
ソフトバンクは日本時間の0時で、日数カウントがリセットされる点に注意が必要です。
たとえば、タイと日本の時差は2時間あるため、タイの現地時間で夜の9時間から夜の12時までの3時間だけの利用でも、日本では日をまたいでいるので2日分の料金が請求されることになります。
携帯キャリア各社の料金の次は、レンタルWiFiの料金を解説していきます。
「レンタルWiFi」のメリット・デメリット
日本国内でレンタルWiFiを借りて、海外で利用する方法もあります。レンタルWiFiのメリットとデメリットは次のとおりです。
メリット:スマホのバッテリー切れの心配がない、日本で手続き可能
デメリット:料金がめちゃくちゃ高い、荷物が増える
レンタル代総額費用は各社で多少の違いがありますが、おおよその費用は次の通りです。
レンタル日数 | 総額の相場 | 1日あたり費用 |
7日間 | 8,800〜10,000円 | 約1,260〜1,430円 |
5日間 | 6,300〜7,700円 | 約1,260〜1,540円 |
3日間 | 3,600〜4700円 | 約1,300〜1,590円 |
1日あたり、だいたい1,200〜1,500円の費用がかかります。
スマホにタブレット・ノートパソコンなど持ち歩く端末が多い場合、スマホのテザリングだけで通信をカバーしようとすると、スマホのバッテリーが持ちません。
スマホやタブレット、パソコンなど全ての端末を海外で同時に使用する場合はWiFiルーターを検討してもいいと思います。
ただ、僕なら日本の秋葉原やヤフオクでSIMフリーのWiFiルーター(1,000円程度の中古品)を購入して、後述する現地SIMを挿して使います。
そもそもですが、レンタルWiFiで貸し出されるルーターは他の人も使った中古品です。中古で買うのと違いは無いです。
レンタルWiFiは見た目の費用が安くても、それに強制で支払う追加料金がかかることを忘れてはいけません。
付随する「紛失補償費用」や「電池貸し出し費用」などが上乗せされるため、総額でみるとそこまでお得ではありません。
レンタルWiFi単体はオススメしません。ただし、翻訳機能の付いたWiFiルーターはかなり使い勝手が良いのでオススメです。
たとえば、僕が使っているのが「Langogo」という端末で、通訳機とWiFiルーターが一ひとつになっています。
普段はWiFiルーターとして使いつつ、会話のときは通訳端末として使えます。
たとえば、ホテルでチェックインするときなど、「オススメのレストランはどこですか?」とこれを通して聞けば、1秒以内に”What is your recommendation restaurant?(英語モードの場合)”と翻訳してくれます。
100言語以上に対応しているため、日本人が訪れる地域はおおよそカバーしています。
さらに、購入時に通信関係の手続きをしてしまえば、それ以降必要なときだけPayPalで決済すれば海外で使えるようになります。
海外へ行くたびに海外利用プランの申込みや、SIMを購入する手間がなくなります。
「現地でSIMカード購入」のメリット・デメリット
僕が海外に行ったら現地SIMを基本的には利用しています。現地SIMを利用するメリット・デメリットは次のとおりです。
メリット:3つの選択肢の中で一番安い、返却が不要、面倒な手続きがない
デメリット:SIMカードを抜き差しする必要がある
料金の相場は国によって違います。参考までに、僕が今まで行った国の現地SIMの価格はおおよそ次の通りです。
国名 | 通信事業者 | 通信量(有効期限) | SIM価格 |
タイ | SMART | 10GB(30日) | 約440円 |
カンボジア | SMART | 10GB(30日) | 約440円 |
ロシア | ビーライン | 12GB(10日) | 約400円 |
ハワイ(アメリカ) | AT&T | 無制限(7日) | 約3,150円 |
台湾 | Taiwan Mobile | 無制限(10日) | 約1,800円 |
各国の国際空港の入国審査を出たら、たいていはどこへ行っても格安SIMの販売所に販売員がセットでいるため、場所や設定に関して迷うことはありません。
また、「店員と面倒なやりとりが必要になるのではないか?」と不安に思う人もいるかも知れませんが、上の写真のように利用したいプランを指してお金を払えば、あとは勝手に全部やってくれます。
ある意味、日本のほうが書類を書く手間があるため面倒です。
ハワイなどの一部の国と地域では、現地空港に格安SIMの販売所がありません。
日本のAmazonなどで、事前に現地SIMを購入して行く必要があります。
また、ソフトバンクのスマホを利用しているなら、前述の通りアメリカでは追加料金無しでインターネットが使えます。
現地SIM使うなら、SIMフリーのスマホが必須
現地のSIMを購入して、自分のiPhoneで利用する場合はSIMロックフリーのスマートフォンが必要になります。
SIMロックとは、契約外の通信会社のSIMカードを利用したときに機能が制限されることです。
キャリアでスマートフォンを契約した場合、他のキャリアや通信会社を利用できないよう「SIMロック」という制限が加えられています。
今あなたが利用している機種がSIMフリー端末かどうかわからない場合、docomoやKDDIの店舗に持ち込んだり、カスタマーサポートに電話したりしてに確認すると良いでしょう。
もしSIMロックが施されていた場合は、簡単な手続きで解除することができます。
また、これから機種を買い換える場合はSIMフリーのスマホを購入すると、現地SIMを気軽に利用できるようになります。
僕はクレジットカードが利用可能ならどこでもクレジットカード払いにしています。クレジットカードの支払いに不安がある人は、現金払いのほうが良いでしょう。
SIMフリー端末と一緒に買い揃えておくと便利なのが、グローバルSIMです。
僕も現地SIMが使えなくなった場合の保険として、1枚だけいつも持ち歩いています。
SIMカードは一般的には1カ国しか使えませんが、グローバルSIMは世界中で使うことができます。
便利なポイントは使用期限が無いうえに、あらかじめチャージしておけることです。
たとえば、1GBプランの場合最初にデータチャージをおこないます。2年かけて、5カ国まわり、各国で200MBずつ使って1GBに達するとSIMが使えなくなるようになっています。
使用期限が無いため、海外へ行くのが年に数回という人には都合が良いです。
現地SIMを手に入れるときの注意点
現地SIMは大抵の国際空港で販売しているため、簡単に手に入れることができます。
そのときには、何点か注意するポイントがあるため事前にチェックしておきましょう。
「パスポート」を「現地通貨」を用意する
海外旅行先の国際空港で格安SIMを購入する場合、パスポートと現地通貨が必要になります。
パスポートが必要になる理由として、SIMカードをスマホに挿してから有効化(アクティベーション)する際に、保安上の理由から入力が必要になるためだと思われます。
また、クレジットカードの支払いに対応している場所もありますが、現金だけしか対応していない場所もあります。
海外の空港に着いたらATMでお金を下ろしてからSIMを買う
海外にいくときは、「多少は現金を準備していったほうがいいのではないか?」と思う人もいるかも知れませんが、現金は現地で調達したほうが良いです。
詳しい理由や方法は動画で解説していますが、一番の理由は、現地ATM以外でお金を用意しようとすると、「高額な為替手数料」を支払わなければいけなくなることです。
たとえば、国によっては円から現地通貨に両替するのに10%以上手数料を取られることもあります。
10,000円両替したら、9,000円分の現地通貨になってしまうということです。同様に、現地通貨から日本円に戻したら9,000円の10%の為替手数料がかかるので、8,100円になってしまうのです。
ところが、セディナのクレジットカードを使って現地ATMでキャッシングすると、手数料を0.2%程度で済ませることができます。
10,000円のキャッシングの例なら、手数料が20円で済むため9,980円分の現地通貨を利用することができるのです。
為替手数料で損しないためにも、日本国内で外貨を用意したり、現地の両替所を利用せず、現地のATMを使うようにしましょう。
海外でSIMカードを選ぶときのチェックポイント
海外の現地SIMは価格も安いうえに、いつも使っているスマホを普段通り使えることからもオススメです。
ただ、いろいろな通信会社が現地にはある上に、料金や通信プランの数も非常に多いためどのSIMが良いのか人によっては迷ってしまうかもしれません。
ここでは、僕がSIMを選ぶときに気をつけているポイントを紹介していきます。
SIMカードの種類
SIMカードには「サイズの違い」「通話の有無の違い」があります。
まず、SIMサイズの違いですが下記のように3種類あります。
2012年に発売されたiPhone5以降は、他のスマートフォンでもnano-SIMが標準となっています。
海外でSIMカードを利用するときには、nano-SIMを使うと思っておけばOKです。
SIMフリー端末でSIMカードを抜き差しするときは「SIMピン」が必要になるため、忘れず持っていくようにしましょう。
海外で現地SIMを買うときには必要ないものですが、日本に帰ってきたときに、SIMピンがないと空港から自宅に戻るときにインターネットが使えない状態になります。
付属品のSIMピンをなくしてしまった場合でも、100円ショップに行けば入手可能です。
日本の空港では1本800円以上のぼったくり価格で販売しているため、事前に準備すると良いでしょう。
データ量と有効期間
データ量は1日500MB利用すると思っておけばOKです。
これはスマホを利用する人どんな風に使うかによりますが、1週間以内の滞在なら3GB程度あれば十分かなと思います。
もちろん、海外の通信が不安定な屋外環境でYouTubeを見たいとか、GB単位のファイルをダウンロードした人はもっと容量が大きいものを買えばいいかと思います。
ただ、ホテルにいる間はホテルに備え付けのWiFiで通信すればOKなので、そこまで大容量のプランを契約する必要はないでしょう。
現地SIMは空港で買う
日本人が多く渡航している国なら、どこの国に行っても空港で現地SIMが手に入るはずです。
僕は今まで何十カ国と回ってきましたが、どこの国へ行っても空港でSIMカードを販売していたので、現地調達に困ったことはありませんでした。
今はインターネットで「(国名・都市名)現地SIM」で検索すれば、空港のどこで販売しているかまで情報で入手可能なので確認してみてください。
明らかに安すぎる現地SIMは避ける
現地SIMは日本で契約して持っていくものに比べると、かなり安いです。
ただ、その現地SIMの中には明らかに安すぎるものがあります。
たとえば、5社並んでいるとして、4社は「3GB・7日」のプランが8$なのに、1社だけ4$のような場合です。
明らかに安すぎるプランは急に使えなくなったり、通信速度が遅すぎて使い物にならないことがあります。(安物買いの銭失いです……)
変な通信会社のSIMを掴まされないようにするために、少なくとも3社は見比べるようにしましょう。
APNの設定が必要な場合
現地SIMを利用するとき、ほとんど人はSIM販売所の店員に設定してもらうため困ることはほとんどありません。
ただし、現地のコンビニや駅などでSIMを購入して利用する場合は、APNの設定をしなければいけない場合があります。
APNとは「AccessPointName(アクセス・ポイント・ネーム)の略で、通信事業者の通信網を使うための設定のようなものです。
最新機種を利用している場合は、SIMカードを挿したら自動でAPNを設定してくれる機種が大半です。
上記のように英語の説明が取説にありますが、正直わかりにくいです汗
コンビニや駅でSIMを購入する猛者は、英語の取説を見ながら設定するようにしましょう。
APNは店員に設定してもらうに限る
上記で説明したように、APNの設定は個人でするにはとても面倒です。
設定を間違えると、現地でインターネットができないまま、何時間も足止めされる恐れもあります。
また、スマホのことがよくわかっていないなら、なおさら店員にAPNも含めたSIMの設定を任せるようにしましょう。
「よく分からない店員に任せて、スマホにいたずらされないか?盗まれないか?」と疑問に思う人もいるでしょう。
今で何カ国もの空港で現地SIMを購入してきましたが、悪意のある行為(盗もうとする素振りなど)をされることは全くありませんでした。
自分で設定しようとすると失敗する
実は、僕が海外でSIMカードを利用しようとしたときに、1度だけ失敗した苦い記憶があります。
実は、空港にある現地のコンビニでSIMカードを買ってiPhoneに差し込んだのですが、APNを一旦削除しても通信できない状態となってしまったのです。
結局その通信会社と僕のスマホの相性が合わなかったため、併売していた他社の通信会社のSIMを無償でもらいました。
別の会社のSIMを挿したら無事に通信する事ができました。
ただ、こんなトラブルは避けたいので、この失敗以降は店員に必ず任せるようにしています。
やはり、何千台も設定して慣れているSIM販売所の店員に任せるほうが安心だと思いました。
まとめ
海外の空港でインターネットに接続する方法は大きく3つあることを解説してきました。
キャリアのプランやレンタルWiFiなど、日本で契約して海外に持っていく方法もありますが、日本での手続きが面倒な上に、費用がめちゃくちゃ高いのでまったくオススメできません。
ぶっちゃけ、現地SIMを契約するほうが時間も手間もかからないので、1回だけ経験してみると良いと思います。
1回やれば使い勝手も分かるので、次回以降は海外の現地SIMの利用にも抵抗がなくなるでしょう。
手続きそのものは5分程度で完了するので、この手軽さを覚えたら現地SIM以外の選択肢がなりますよ。
この記事を参考に、海外でもインターネットを活用して楽しい旅行にしてください。
海外旅行に行く方で、海外旅行保険に加入していない人は多いです。
しかし、これって正直やばいです。こっちがひやひやしてしまうくらい、危ないです!
たとえば、アメリカで手術すると盲腸で300万円とかの費用になります。海外旅行保険加入していないと、これが自腹です。
ヤバいですよね。破産してしまいます。
そこで、海外旅行保険に加入しましょう。とはいっても、海外旅行保険付きのクレジットカードを発行すればオッケーです!
おすすめのカードは、エポスカードです。
うれしいことに、自動付帯なのでエポスカードを持っているだけで、海外保険が適用されます!
年会費無料で海外旅行保険に加入できるので、持っていなければ損ですよね。